中華そば 竹千代[int]

先日食べに行って、染み入る旨さだったのでTwitterで呟いたところ、店長さんから来店のお礼メッセージを頂きました。これも何かの縁と前向きに解釈をして旨さの秘訣を伺うたいとDMしたところ、快諾頂きお伺いしてきました。

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まずは、その店名「竹千代」の由来とは?

店長の坂田さん曰く、どうやら諸説あるらしい?のですが、雑誌で紹介されていたカリスマ美容師さんからとったとのことです。

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国産素材の安心と旨さへのこだわり

オーナーさんの「安心・安全で旨いもの」という想いと、仕事の関係上全国を飛び回っている中で、全国で旨い素材に出会う機会があったこと。そのことが現在の竹千代さんの国産素材にこだわったラーメンが出来上がった原形にあると坂田さん仰っていました。
因みに、カウンターにはこんなものが置いてあります。

  • 麺…(群馬県 小林製麺所)北海道産の春よ恋、ゆめちから、群馬県産小麦の3種ブレンド
  • 醤油…(京都 明治3年創業 竹岡醤油)自然発酵天然醸造方式で、波動理論で微生物、酵母菌を活性化し発酵させ醸造
  • 昆布…(北海道 利尻漁業協同組合)利尻産天然昆布、養殖とは全く違います
  • 干し椎茸…(長野県 明治30年創業 フルタヤ椎茸)国内産原木栽培、添加物未使用のどんこ椎茸
  • 豚肉…(群馬県 ほそやのまる豚)全国で148件しか指定を受けていない日本SPF協会認定農場の豚です
  • 孟宗竹メンマ…(遠忠食品)愛媛県産「孟宗竹」希少日本国産で超高額、コリコリ食感と甘い香りが特徴
  • ネギ…京都の伝統的な野菜、口当たりがやわらかで甘みがあり、中華そばとの相性は抜群
  • 粟国の塩…沖縄の海から、約1ヶ月かけて丁寧に作った海の結晶。3人の学者が20年の研究の末に誕生した本物の塩
  • 魚沼産こしひかり…旅行で立ち寄った温泉宿のお米に感動し、直接農家さんより譲ってもらっている貴重なお米
  • 高嶺の卵…普通卵に対しビタミンE14倍、抗酸化作用により体内の脂質を酸化から守り、細胞の健康維持を助ける。

3大旨み成分のバランスがとれた掛け算による旨さ

竹千代さんのホームページにも記載がありますが、竹千代さんのラーメンの旨さの秘密は3大旨み成分にあります。しかも国産。

~ 3大旨み成分 ~
  • グルタミン酸(天然利尻昆布・淡口醤油)
  • イノシン酸(まる豚だし汁)
  • グアニル酸(干し椎茸)

そしてこの3つを別々に温度管理をして、食べる直前に合わせて完成させているとの事です。
坂田さん曰く、旨み成分と言っても単純に混ぜれば旨くなるわけではないとの事です。旨みが出すぎるとその素材の主張が強くなってしまうので、何か1つが主張しない全体のバランスが取れた旨さであることが重要なようです。
因みに、旨さのバランスの観点から旨みの代表格ともいえる鰹節はあえて使っていないとの事でした。

3大では飽き足らず、5大に昇華しちゃった

3大旨み成分をベースとしたスープだけでも十分旨いのですが、塩ラーメン作りに向けてさらなる研究をされたそうです。
その結果として、3大を5大にしちゃったとの事です。

~ 5大旨み成分 ~
  • グルタミン酸(天然利尻昆布・淡口醤油)
  • イノシン酸(まる豚だし汁)
  • グアニル酸(干し椎茸)
  • コハク酸(日本酒
  • アウパラギン酸(アスパラガス)

塩ラーメンを出すにあたって何を強みにするかと考えられて、コハク酸とアスパラギン酸を加えることで5大旨み成分による塩ラーメンにしたとの事でした。しかも、ここでもただ単に加えればいいではなくて、全体のバランスを最重要視されたそうです。まず1つは、コハク酸として貝は使わなかったこと。坂田さん曰く、貝を使ってしまうと旨みが強すぎて全部貝になってしまうとの事。そしてもう1つは…

国産のアスパラがなければ塩ラーメンは出さず!

アスパラギン酸については、文字通りアスパラガスを使用することになったそうですが、国産の希望するアスパラガスが手に入らなければ塩ラーメンは出さない!との強いこだわりで塩ラーメンに向き合っているとの事です。外国産も試してみたもののどうしてもえぐみが出て、全体のバランスがくずれてしまうようです。冬になると国産のアスパラガスが出回らなくなるようなので、冬の間は塩ラーメンを食べられる機会が減ってしまうかもしれませんね。

旨みは出しても、粘りは出さず!

安心・安全な素材を使って、旨さのバランスに強いこだわりをもってラーメンを作られていますが、素材の組み合わせ以外にも気にかけられている点があるそうです。
それが、旨みは出しても、粘りは出さないこと。
昆布を使っているとどうしても旨みとともに粘りが出てきてしまうそうですが、竹千代のラーメンに粘りは不要との事で、粘りを取り除くことにも気を使っているとの事でした。同様に、どんこも使う時間が長くなるほど存在が強くなってしまうので、やはり全体のバランスを重視して、素材の状態や日々の変化の中で細かな調整をしていると坂田さん教えてくれました。
特に、1杯作るのと100杯作るのでは、単純に100倍の素材と向き合えば良いわけではなく、その折々のバランスをとりながら同じ旨さの1杯を作り出すのに苦労されたとの事でした。

そこまでのこだわりが、2019年4月の開店ながらあっと言う間に、東京ラーメン・オブ・ザ・イヤーTRY新人賞醤油部門第2位受賞となったのも納得かと思います。
おめでとうございます!

さっぱりしてるけど、しっかりと体に染み込む旨いラーメン

メニューはシンプルですね。
醤油として、中華そばと黒醤油。そして塩ですね。それぞれに焼豚のタイプが違いますが、これもスープ含めた全体のバランスを重要視したこだわりの現れなのかと思います。


醤油ラーメン頂きました。
このビジュアルから十分に旨さが伝わってきます。スープが濁っている濃厚なラーメンも勿論好きですが、このぐらいの感じもそれはそれで食欲を掻き立てれます。

そして、スープ表面のこのシズル感はズルいです。
表面の脂が、スープの旨みとアツアツ感を増幅しています。
因みに、麺は博多ラーメンよりもちょっと太めのストレート麺でもっちり感と丁度良い歯ごたえが良いバランスとなっています。
坂田さん曰く、オープン当初は今よりも博多ラーメンに近い細さだったようですが、お客さんの反応等も見ながら現在の太さに改良したとの事でした。スープとの相性も絶妙です。麺の写真しっかり撮影しておけば良かったのですが、旨さのあまり忘れました…

ラーメン女子グランプリとは?

詳しくは、竹千代さんのホームページでご確認いただきたいのですが、坂田さんにお話し伺うと、なかなか計算しつくされた、相当に面白い企画でした。(ある意味での恐ろしさもあり・・・)自分が推すアイドルを優勝させるために、アイドルのサイン入りオフショットチェキを手に入れるために、ファンがお店に来るみたいです。旨いラーメン食べて、推しメンを応援できるのであれば一石二鳥ですね。
コロナ禍と言うこともあって、グランプリは一旦お休み期間みたいですが、再開したら僕もチェキもらおうかと思います。

旨いだけではなく、人が繋がる場所です

初めて食べに行った時から気になっていたのですが、竹千代さんの店内の壁は色んな方のサインやチェキやらで埋め尽くされています。
ラーメン女子グランプリに参加しているアイドルの子だったり、その友達だったり、もしくは落語家さんだったり、とにかく色んな人のサイン・メッセージが残されています。これも竹千代さんのお店の雰囲気と店長の坂田さんの人柄なのかと思いました。

55tabata
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坂田さん色々お話ありがとうございました。

旨いだけでなく、人が繋がるラーメン店として非常に興味深かったです。

醤油・塩の次のメニューも楽しみにしております。


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